OCRとは？
OCRは、Optical Character Reader（またはRecognition）の略称で、画像データのテキスト部分を認識し、文字データに変換する光学文字認識機能のことを指します。株式会社RICOH（リコー）によると、「紙文書をスキャナーで読み込み、書かれている文字を認識してデジタル化する技術」とされています。（引用：株式会社RICOH公式サイト「業務効率ツールとして注目！「OCR」とは」）
人間は、紙に書かれている文字を無意識に理解できますが、コンピューターは自動的に読み取ることができません。そのため、紙に書かれた文字をデジタルデータとして活用するには、一度、人間が読み取って文字に変換する「データ入力」の作業が必要になります。しかし、単に文字を入力するという作業は非常に効率が悪く、時間がかかります。この作業を人間の代わりに行ってくれるのがOCRです。
施設にOCRを導入するメリット
OCRを導入するメリットには次のようなものがあります。
・データ入力作業の手間を大幅に削減
紙データの入力作業を手動でおこなう場合には、時間がかかるだけでなく、細かい作業を長時間続けることで入力ミスのリスクが高くなるため、ダブルチェックが必要になることもあります。また、月末や月初に伝票などの入力作業が集中し、スタッフの残業が増える施設も多くあります。OCRを導入すれば、スキャンをすると同時に書類形式で文書を保存できるので、データ入力の手間が削減されます。
・保存データの検索性の向上
紙ベースの書類はスキャナーで読み取ってデジタル化できますが、通常のスキャナーは画像形式での保存になるため、どういった内容の書類なのかはファイルを開いてみないとわかりません。また、必要な書類を検索しようとしても、あらかじめ設定したファイル名を元に検索するしかありません。OCRであればテキストデータに変換できるため、キーワードによるデータの検索が可能になり、書かれている内容のキーワードを検索すれば、かんたんに必要な書類を見つけたり、文章を引き出したりすることができます。また、画像データをテキスト化することで、文書ファイルのデータ容量を縮小できるといったメリットもあります。
・Wordなどの形式に変換することで、紙の書類修正を可能にする
OCRは、契約書などのビジネス文書を書類形式のデータにできるだけでなく、WordやExcel、PowerPointなどのフォーマットに変換できるため、文書の修正も手軽にできるようになります。紙ベースの書類を修正する場合、段落や表、グラフの配置などをすべて直す必要があり、修正が終わった後はプリントアウトをして作り直さなければなりません。しかし、デジタルデータであればピンポイントで修正が可能です。段落のずれや画像の位置もかんたんに変えられるため、時間のかかる作業を一気に効率化できます。
施設における導入事例
株式会社デジタル・クリエイティブ・ネット
株式会社デジタル・クリエイティブ・ネットでは、1990年より本格的な業務用キッチンを備えるレンタルスタジオ事業を東京・月島で手掛けています。99.2%の精度でAIが文書の自動認識・読み取りをおこなう次世代のAI OCR「SmartRead」の導入によって、受取請求書を定型文書として読み取り、RPAと自社システムを活用して仕訳までの完全自動化を実現しました。また、毎月の経理業務時間が約30時間から3時間と、約90%削減されたことで業務の属人化がなくなり、経理の知識がなくても処理できる環境を構築しています。
参考：Smart Read公式サイト「SmartRead×RPAで請求書処理を完全自動化！経理業務の時間は毎月わずか3時間に」
七尾市 健康福祉部健康推進課
妊娠・出産・育児を安心して行えるようサポートする母子保健事業の施設では、子育て家庭が抱えるニーズや悩みに寄り添い、適切な支援へとつなげることが必要です。七尾市の健康福祉部健康推進課では、A3高速スキャナー「fi-7480」と業務用OCRソフトウェア「DynaEye」を活用し、「健やか親子21アンケート」の回答入力業務を効率化しました。毎月のアンケート結果の入力にかかる時間が1/6に短縮されたことで、健診後の個別相談の対応時間を増やすなど、柔軟な体制で妊産婦のケアができるようになっています。
参考：RICOH公式サイト「母子保健事業に欠かせないアンケートの入力業務を自動化し、作業時間を1/6に短縮」
施設DXにはRESERVA
施設がDXを推進するにあたって、おすすめなのが予約システムの導入です。予約システムの機能は、予約管理にとどまらず、決済から顧客管理、さらに集客に至るまで自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、施設の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、利用者にとっても一元的で使いやすい環境が提供されます。
現在多数の予約システムがありますが、施設が効率的にDXを促進するためには、実際に導入事例もあるRESERVAを推奨します。RESERVAは、30万社が導入したという実績がある国内No.1予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、施設の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる施設にもおすすめです。
まとめ
本記事では、「OCR」の用語解説と、その領域における施設運営の事例を紹介しました。
RESERVA fcでは、今後も施設DXに関する知見や事例を取り上げていきます。
