BAS(ビルディング・オートメーション・システム)とは
BAS(ビルディング・オートメーション・システム)とは、建物内の照明、空調、防犯セキュリティ、電力メーター等の設備機器をネットワーク経由で一元管理し、設備機器の監視や制御を行うシステムです。(引用:株式会社NTTデータ アイ公式ホームページ)

スマートビルを運用する上でBASは欠かせません。環境への配慮が重要視される現代では、施設設備の省エネ化や節電が求められています。これらの問題にBASは対応しており、エネルギー消費量の削減、CO2排出量の削減を通じて快適な空間を創出するため、近年注目が集まっています。
スマートビル
スマートビルとはIot技術やAI技術を駆使して、運用効率と利便性を向上させた建物のことです。従来のビルと比べて、スマートビルにはエネルギーの最適管理・セキュリティ強化などの強みがあります。
BASとBEMS(ビルディング・エネルギー・マネジメント・システム)
BASと似ているのがBEMS(ビルディング・エネルギー・マネジメント・システム)です。BEMSは施設内のエネルギーを管理し、最適化するシステムです。エネルギー機器の使用状況や人の動きなどのデータをもとに分析を行い、リアルタイムで現在の消費エネルギーを見ることができます。過去の消費エネルギーに関するデータも閲覧可能なため、現在のエネルギー消費量が適切かどうかの判断基準にも活用できます。BEMSは消費エネルギーの可視化に焦点を当てていますが、BASは実際に空調や照明管理などを制御します。
施設運営にBASを導入するメリット

施設にBASを導入するメリットには次のようなものがあります。
・エネルギー消費量の削減
照明システムと連携して人のいない部屋の電気を自動で消灯したり、空調システムを状況に応じて節電モードに切り替えたりします。そのため、人が手動で管理するよりもエネルギーを効率的に使用できます。
・CO2排出量の削減
施設内のエネルギー消費量が最適化され、無駄が減ることでCO2排出量の削減に貢献します。日本政府は2030年までに温室効果ガスの排出量を26%削減することを目標に掲げています。地球温暖化対策が重要視される現代において、BASによる美しい環境づくりは大きな社会貢献とも言えます。
・快適な空間の提供
BASによって施設利用者に快適な空間を提供できます。最適化された空調システムによって居心地の良い空間を作り出し、オフィスワーカーの知的生産性向上にも寄与します。
施設への導入事例
さまざまな施設でBASを導入した事例がみられます。ここではBASを活用してコスト削減やエネルギー消費の効率化に成功した事例を紹介します。
京セラドーム大阪
プロ野球球団オリックス・バファローズの本拠地として知られる京セラドーム大阪では、BASにより快適な空間を確保しました。建物は地上9階地下1階、アリーナを含む最大収容人数は55,000人の京セラドーム大阪では、空調制御に不具合が起こるという課題がありました。BASを導入したことによりこれまで個別に行われていた電気や空調の管理を一括して運用できるようになったため、管理者の負担が減り操作性も格段に向上しました。今では効率化された空調設備によって、選手と来場者どちらにとっても居心地のよい空間が提供されています。
佐倉市美術館(千葉県)
数々の作品を収蔵・展示する佐倉美術館では、BAS導入により省エネルギー化が実現されたため、削減目標値に対して146%のエネルギーコストの削減を達成しました。当館が所蔵する作品や展示物は24時間365日一定の温度で保つことが必要です。美術館の職員が自ら空調の制御状態を細かく調整する必要があり、毎日のように、温湿度管理のために空調機械室まで行かなければならない状況でした。BASによって事務所内から温度設定ができるようになり何度も空調機械室に足を運ぶ必要がなくなったため、職員の業務負担が大幅に減りました。
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まとめ
本記事では「BAS(ビルディング・オートメーション・システム)」の用語解説と、その領域における施設の導入事例を紹介しました。
RESERVA fcでは、今後も施設に関する知見やDX事例を取り上げていきます。